スタートアップで働く(10/25/2004

 

 以前「ベンチャーで働くということ」というエントリーを書いたが、あの当時私が働いていたのはいわゆるベンチャーとはいっても、NASDAQに株式を上場している公開企業だった。ベンチャーという分類の中でも最もベンチャーという言葉が似合うのは、やはり創業間もないスタートアップで働く場合だろうか。何が違うといって、銀行の残高の桁が違う。創薬ベンチャーの場合、公開企業であっても赤字の場合が珍しくなく、お金が底をつきかけると増資を繰り返すが、一度に20から30ミリオンくらい集めることが多い。これに対して最初の数年間、資金的にシリーズAB、あるいはCまでの段階というのは、本当にお金に余裕がない。時にはシリーズBでウン10ミリオン集めたという会社もあるらしいが、これはかなり例外的で、ふつうは数ミリオンだと思う。この段階では、せいぜい向こう1年分程度のお金しかなく、その間の研究成果によって次の資金調達をする自転車操業だ。そして研究であるから、当初描いた通りにすんなり行くことなどまずない。しかも時間は限られているため、状況に応じて短期間に次々と戦略変更を迫られることもある。いずれにせよ、マジで1年先の仕事が存在しているかどうかわからない。その中で日々の仕事を続けていくのだが、スリル感も含めてこれを楽しむには、ある程度の楽観主義と開き直りが大切だ。そして小さなことでもいいニュースがあれば大きく喜ぶことで、うまくいくかも知れないという期待感を自分たちで膨らませる。それを繰り返していくことで、瓢箪から駒みたいなことが起こるかも知れないではないか。というわけで、今いる会社は創業から3年目。私自身は入社してまもなく1年半になるところだが、まさに今が正念場という感じである。これから半年か1年をうまく乗り切れば、ちょっと将来が見えてくるかも・・・と思うのだが、果たしてどうなっていることやら。

 

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