スタートアップで働く・その2(10/22/2005

 

2004年10月に、スタートアップで働くの中で、「これから半年か1年をうまく乗り切れば、ちょっと将来が見えてくるかも・・・と思うのだが、果たしてどうなっていることやら」と書いてからちょうど1年。

 

会社は2005年の5月にシリーズCファイナンシングで$25Mを調達して、2006年の秋口までの資金は確保した。そして現在の状況はといえば、「過去1年間はうまくいった。これからの1年がうまくいけば、もうちょっと将来が見えてくるかも・・・」という感じ。要するに1年前とほとんど同じである。これが創薬のスタートアップで働くということの本質なのかも知れない。

 

昨年の今頃は、来年予定通り臨床試験が始められる状況になれば次の資金調達もできるだろうと思われ、実際にできた。そして現在は、最初の化合物の臨床試験と次の化合物の臨床試験でPOC (Proof of Concept) が得られれば、つまりヒトで安全性が確認され、薬効が認められれば次のステージの資金調達がうまくいくだろうという状況である。逆に臨床で何か問題が生じれば、非常に厳しい状況になる。そこまでうまくいったとしても、さらに順調に臨床試験が進んで、最終的にはFDAの認可が得られれば・・・ということになるので、それまで基本的に1年以上先のことは決して見えないのである。たとえ最初の薬が発売になったところで、思わぬ副作用が出たりしないか、その後のパイプラインがちゃんとフォローできるかと、不安材料がつきることはない。

 

もちろん競争が厳しく、先のことがわからないのは医薬品業界に限ったことではないだろう。昨今はどんな大企業だって当面は安泰などと言うことはなかなかないのだろうけど、スタートアップの場合はひとつのプロジェクトがこけるただけで即、会社の死活問題になりかねない。そしてそうならないようにするのが経営陣の仕事でもある。スタートアップはやはり、ローラーコースターである。

 

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