スタートアップで働く・その3(10/28/2006

 

その2を書いたのがほぼ1年前。その中に、

 

「これから半年か1年をうまく乗り切れば、ちょっと将来が見えてくるかも・・・と思うのだが、果たしてどうなっていることやら」と書いてからちょうど1年。

 (中略)そして現在の状況はといえば、「過去1年間はうまくいった。これからの1年がうまくいけば、もうちょっと将来が見えてくるかも・・・」という感じ。要するに1年前とほとんど同じである。これが創薬のスタートアップで働くということの本質なのかも知れない。

 

とあるが、それから1年後の現在も、基本的には「過去1年間はうまくいった。これからの1年がうまくいけば、もうちょっと将来が見えてくるかも・・・」という状況にあることには変わらない。ただ実際には、幸いなことに予想よりも多少うまくいっているので、1年よりも近いうちにいい意味での大きな変化があるかも知れない。

 

もちろん「好事魔多し」ということもあるので、楽観は禁物だけれど、創業から4年半を過ぎても会社が存続し、順調な開発が続いているので、これまでのところは上出来である。それでも最初の製品(医薬品)が世に出るまでには少なくともあと3年程度は必要であり、会社として利益が出るまでにはさらに1年は必要かも知れない。そういう意味では、喜ぶにはまだまだ早すぎるし、これまでおよび今後の変化の大きさを考えれば、スタートアップがローラーコースターであることにも変わりはない。成功裏にいった場合の出口の可能性としては、途中で大手に買収されて終わるという形もあり得るわけだし。

 

不安要素を考え出せばきりがない。しかし、これはあちこちで書いているが、うまくいっている、あるいはいく可能性があるときに、ネガティブな方向ばかり見て心配性でいるよりも、ポジティブな方向を見て、楽しく楽観的に過ごしていく方が精神衛生上もよい。自分たちにできることは、とにかくベストを尽くす、これにつきる。まさに「人事を尽くして天命を待つ」である。

 

一方で、同時に自分のオプション(選択肢)が少しでも多くなるように、日々心がけておくことも重要である。あくまでも会社は会社、自分は自分。所属する組織に、自分や家族の生活を守ってくれることを期待するのは無理があるし、そういう考え方は違うと思う。あらゆる可能性を考慮し、会社がどれだけ成功しようが失敗しようが、自分の人生は自分で計画し、管理していく必要がある。それがスタートアップで働くときに持つべきスタンスとして、大事なのではないだろうか。

 

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