10-06

シリコンバレーという所

 

何を隠そう私も以前は漠然と、シリコンバレーという所は最新設備を備えた高層ビルが立ち並ぶ未来的な都市空間を想像していた。しかし実際はのどかな田舎町、建物の多くは1階建てか、せいぜい2階建てで、無数の中小企業が集まっているところである。もちろんおもしろい会社がたくさんあるし、スゴイ人もたくさんいるのだろうが、決して天才ばかりが住んでいるわけではない。漠然としたイメージに気圧される必要はないのだ。そしてここシリコンバレーでは、研究者や技術者の 半分近くが海外出身と言われ、海外から来ていること自体も全く当たり前のことなのだ。

しかしながらその中で、日本から来ているバイオ関係の企業研究者が少ないのもまた事実である。そのため「シリコンバレーのバイオベンチャーに転職した」という事実だけで、日本のいろいろな方が私の決心と行動に興味を持って下さるようである。現在の自分は特に何かを達成したわけでもなく、正直なところ当初から人生設計を描いたり、意図したり、目指したりしたわけでもない。むしろどちらかと言えば、かなり消去法的な人生を歩んできたと思っている。つまり決して計画性があったとは言えないこれまでの人生の途中経過ではあるけれど、こんなケースもあり得たということを紹介させていただこうと思っている。

 

本サイトは、これを読めばアメリカに行ける!とか、アメリカでやっていく方法がわかる!とかいうものでは全くない。製薬会社の1研究員が辿っている現在進行形の人生である。ただ、日本の会社から1年間シリコンバレーに滞在する機会を得て、実際に暮らしてみた時に強く思ったのは、ベンチャー企業で働くのは意外と楽しいということと、この地が大変暮らしやすいこと。そして「自分はシリコンバレーに行かなければ」という手前勝手な使命感だった。さらに高じて「もっと多くの日本人がシリコンバレーに出なければ」とも。実はそれが本サイトのメッセージである。

 

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